「二度ある事は三度ある。」という諺があります。 イギリスの生物学者、アルバート・ルパート・シェルドレク は、「この諺には真理がある。」と考えました。 彼はこれについて「形の共鳴」という言葉で定義化を試みました。 私のサイトでは「形の共鳴」という言葉をよく引用します。 彼の説は、一般に「モルフォジェネティク・フィールド説」と呼ばれます。
簡単に言えば、「直接的な接触が無くても、ある人や物に起きたことが他の人や物に伝播する」とするとう考え方です。
- あらゆるシステムの形態は、過去に存在した同じような形態の影響を受けて、過去と同じような形態を継承する(時間的相関関係)。
- 離れた場所に起こった一方の出来事が、他方の出来事に影響する(空間的相関関係)。
- 形態のみならず、行動パターンも共鳴する。
- これらは「形の場」による「形の共鳴」と呼ばれるプロセスによって起こる。
多くの人が彼のシェルドレイクの説を疑似科学だと言い、公に非難します。 しかし、彼らは「偶然の偏り」を無視して、「均質なランダムの偶然」の存在を単に信じているだけです。 彼を批難するのは安易な事です。 誰ひとりとして、電話の件や膝の怪我のような「偶然の偏り」について説明できません。 厳密に言えば、未だ誰も「均質なランダムの偶然」が現実世界に存在できる事を証明していません。 彼の説を軽んじる前に、彼らは”偶然”、”事故”、”運”の有り方について、正確に考え直すべきです。 このような論争を、一般に「形而上学的問題」と言います。
公開実験
BBC放送の実験で使われたかくし絵 | |
隠し絵 1 | 隠し絵 2 |
この実験には2つのだまし絵が要ります。「隠し絵1」とその答えはTV公開しません。
「隠し絵2」とその答えは2万人の視聴者にTV公開します。
公開前に1000人の人々に対して2枚の絵のテストをします。(=Group-A1, A2)
公開後に別の800人の人々に対して2枚の絵のテストをします。(=Group-B1,B2)
両グループの人々は、TV放映から離れた地域に住む人々で、TVを見ていません。
結果、隠し絵1の正答率は、(Group-A1) 放映前9.2%、(Group-B1)放映後10.0%。
隠し絵2の正答率は、(Group-A2) 放映前3.9%、(Group-B2)放映後6.8%。
TV公開した隠し絵2が、公開しない隠し絵1より、正答率の上昇が大きい事がわかります。
この実験はシェルドレイクを有名にしました。
隠れたイメージ | |
解答1 | 解答2 |
記憶や経験は、脳ではなく、種ごとサーバーのような場所に保存されており、 脳は単なる受信機に過ぎず、記憶喪失の回復が起こるのもこれで説明が付く、という仮説もシェルドレイクは提唱しています。